Q:現在はどこで、どのようなお仕事をなさっていますか。
丸紅という総合商社に勤務しています。2011年に入社し、市場業務部という部署で主に旧ソ連諸国を担当し、対象地域の政治・経済情報の収集・分析、駐日大使館との情報交換、ロシアでビジネスを行っている営業部のサポート等の業務に携わっておりました。2015年11月に社内異動し、現在は建設機械部に所属しており部の総務管理や新規ビジネス発掘等の業務に関わっております。
Q:なぜ、現在の職場を選んだのですか?
ロシア語学科でロシア語を勉強するうちに将来的にロシアと関係する仕事がしたいと思うようになりました。総合商社はソ連時代からビジネスを行ってきた実績があり、日ロ経済関係が強まる中、活躍の場があると考え総合商社を志望しました。特に丸紅は社員の雰囲気が良く、社内の風通しも良いと感じ入社を決めました。
Q:ロシア語学科で学んでよかったと思うことは何ですか。
上智大学のロシア語学科では語学のみならずロシアに関する一般的な知識も広く勉強でき、また実践に即した授業が行われています。例えば購読の授業ではロシアの新聞記事をただ単に読むだけではなく、その背景にある社会事情や歴史についての説明を受けます。翻訳の授業では実際のスピーチを例にとって公式な場での言い回しや単語も学習します。私の場合、入社してすぐに駐日大使館職員との面談や、ロシア語でのレター作成業務があり、授業で学んだことをそのまますぐに仕事で活かすことができました。
またロシア語学科には商社や省庁でロシア関連の仕事をしてきた教授もいるため、アカデミックな話のみならずビジネスや政府間の協議についての生の経験談を聞くことができたのも良い刺激になりました。
Q:在学中に一番印象に残っていることは何ですか。
教室以外でもロシア語に触れたいという思いで入ったロシア語劇サークルでの活動が特に印象に残っています。このサークルでは教授と学生が一体となってロシアの戯曲を練習し、年に一度公演を行っています。演劇という切り口で、普段の授業とは異なる形でロシア語を学ぶことができ、また語学のみならず戯曲を通してロシアやロシア人に対する理解を深めることができたのは非常に有意義でした。私はロシア語劇の練習の一環で、モスクワとサンクトペテルブルグの演劇学校でそれぞれ1週間のトレーニングを受ける機会にも恵まれました。ロシアでは朝から晩まで演劇の練習をしておりましたが、街を歩く際に感じたロシア特有の雰囲気に魅せられたことも、大学卒業後もロシアに関わりたいという思いに繋がったように思います。
Q:後輩へのメッセージ
社会人になってからも常に勉強する姿勢は求められますが、集中的にまとまって勉強する時間を取るのは難しいのが現実です。大学での4年間はサークルやバイト等幅広く経験を積むことも重要ですが、集中して勉強に取り組むことができる貴重な時間であることも事実です。大学で勉強したことは、その内容が直接仕事に結びつかなくても、必ず何らかの形で役に立ちます。私もロシア語のみならず、ロシア語学科で学んだ全てのことが社会人生活の基礎になっていると感じます。皆さんにも是非ロシア語学科で多くの事を学んで頂き、大学生活をエンジョイして頂ければと思います!